第44話

「なんだと、即答かよ、まっ、しょうがねえか、でも外科医のところに戻れねえんだろ、どうするんだ」


「どうしよう」


「俺の女にならないなら、身体で稼げって店に連れていかれて、毎日エロジジイの相手させられるぞ、それでもいいのか」


「いやです」


私は涙が溢れて頬を伝わった。


「泣くなよ」


俺はお嬢さんの頬の涙を拭ってやった。


お嬢さんは上目遣いに俺を見上げた。


溜まらずキスをした。


悔しいが相当抵抗された。


「キスくらいさせろ」


「ダメです」


さすがの極道、工藤飛鳥はお嬢さんの前ではかたなしだ。


くそ、どうすりゃいいんだ。


「なあ、まゆ、入れねえから舐めさせろ」


まゆは真っ赤な顔をして、首を横にふった。


「じゃあ、見るだけ」

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