第六章 元彼との再会

第36話

私は大和さんのマンションで朝を迎えた。


「凛、おはよう」


「おはようございます」


久しぶりの愛撫と最高潮に達した感覚に戸惑っていた。

恥ずかしくて、まともに彼の顔を見る事が出来なかった。

彼は私が相手でがっかりしたんじゃないだろうか

すごく気になったが、さすがに聞く勇気は無かった。

その時彼が私の方へ近づいて来た。


「凛、俺、すごく満足した、凛は?」


「わかりません」


もう恥ずかしくてすごく良かったなんて言えない


「そうか、じゃ、もう一回しようか」


そう言うと彼は私を抱き上げてベットルームへ向かおうとした。

私は足をバタバタさせて、「下ろしてください」

と抵抗した。


「だって満足出来なかったんでしょ、俺の努力が足りなかったって事だから・・・」


「満足しました、もう十分です、だから下ろしてください」


「ほんと?」


彼は満面の笑みを浮かべ私の頬にキスをした。


「大和さん、いい加減下ろしてください」


「えっ?颯でいいよ、夜あんなに颯、颯って言ってくれただろう」


「もう、恥ずかしいからやめてください」


顔が真っ赤になるのを感じた。


「凛、やっぱり可愛いな」


彼は私に顔を近づけて唇を重ねた。

朝からこんなにとろとろにされて、私この先どうなっちゃうんだろうと贅沢な悩みを持った。

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