第20話
「問題ありすぎです」
彼はアラフォーの私にとって、この状況は絶対に避けなければならないと言う事を理解していない、まず、本来ならあり得ない事だけど・・・
だから戸惑っている訳で大和さんが私の何処を好きになってくれたのか、しかもこの短時間で信じろって言う方が無理だよ。
「何が問題なのかわからない、祐の事?俺と血の繋がりが無い子供の母親になるのが問題なの?」
「違います、祐くんは何の問題も無いです」
「じゃあ、俺か」
彼は俯いてちょっとしょんぼりした感じだった。
もうずるいよ、そんな態度取られたら何も言えない。
駄目、駄目、ここで流されたら私の人生はどうなってしまうのか。
でもこのままでも危機的状況は変わらないのではないか?
私にプロポーズしてくれる殿方は現れない、一人寂しく一人で生きていくの?
それより、祐くんの母親として、大和さんの奥さんとして残りの人生を過ごした方が絶対にいいに決まってる。
あ〜っ、私は何て事を考えてるの?
バカ、バカ、凛のバカ。
「俺、これでも一途だよ、凛だけ見るから」
「五年経ったら二十代の可愛い女の子の方が良くなります」
「そんな事ないよ、凛は可愛いよ」
私は顔が真っ赤になるのを感じて俯いた。
そんな事言われた事ないから恥ずかしい。
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