第21話

「お腹空いたな、飯食いに行こう?」


あ〜、ご飯食べにいく事になっちゃった、菜々美に怒られる〜


「凛は何が好き?」


「好き嫌いは無いです」


やだ、私何答えちゃってるのよ。意志の弱さに自己嫌悪だあ〜


「じゃあ、イタリアンでいい?」


私は黙って頷いた。


「そんなに俺と食事嫌なの?」


「えっ?あっ、そんな事ありません、ありませんけど・・・」


「ありませんけど何?」


私はどう答えていいかわからなかった。

それから、イタリアンレストランで食事をした、彼は仕事の事、祐くんのエピソードなど色々話してくれた。

楽しかった、あっと言う間に時間が過ぎて、車で送って貰った。


「今日はご馳走様でした」


「スゲー楽しかった、やっぱり思った通りだったな」


私は彼の話に相槌打っていただけなのに、何がそんなに楽しかったのかわからない。


「来週の火曜日俺のマンションに来いよ」


えっ?マンションって、ちょっと待って、いきなりハードル高過ぎでしょ?


「いきなり襲ったりしないから大丈夫だよ、でも・・・」


でも何?


「我慢出来なかったらごめんね」


え〜っ、そんな事言われて行ける訳ないでしょ

もう顔が真っ赤になるのを感じた。


「凛、ほんと、可愛いなぁ」


彼は私の腕を引き寄せて抱きしめた。

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