第18話
そうだ、祐くんの事が急に気になり尋ねた。
「祐くんはお母さまの所でしたよね、お仕事休みの日位一緒にいてあげなくていいんですか?」
「大丈夫だ、お袋って言ったって元かみさんの母親だからな、俺はよそ者だから」
「でも、祐くんとは血の繋がりあるわけだし、祐くんもパパと一緒に居たいんじゃないですか」
「何?凛は俺と二人の食事嫌なの?」
「そうは言ってません」
彼は明らかに不機嫌な表情を見せ、そして暫く沈黙になった。
そして、意を決したように語り始めた。
「祐とは血の繋がりはないんだ」
「えっ?」
衝撃の事実が告げられた、まさかは当たってしまった。
「祐は元かみさんの浮気相手の子供、すっかり騙された、祐が産まれて俺の息子として届けを出した後に発覚した」
私は黙って彼の話に耳を傾けていた。
「親子鑑定の結果祐は俺の子供ではなかった、でも俺の息子として守って行くって誓ったんだ、
だから、俺が引き取った、元かみさんは浮気相手を選んだからな」
「祐くんには何処まで話したんですか」
「俺と血の繋がりがない事は話していない、元かみさんの事は俺より好きな人が出来て、その人がママを守る事になったと話した、俺には誰もいないから側にいてくれって言ったら、僕がパパを守ってあげるねって言ってくれたよ」
私は心に熱いものを感じて涙が止まらなかった。
彼は私の涙を拭って、頬にキスをしてくれた。
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