第四章 狙われたまどか

第31話

まさか元彼がまどかを狙っているなど想像もつかなかった。


買い物に出かけたまどかは中々戻らなかった。


まどか、どうしたんだ、あまりにも遅い。


スマホに連絡を入れてみるが通じない。


電源を切ってるのか。


おかしい、まどかがスマホの電源を切るなど考えられない。


その頃、まどかは新に無理矢理連れ攫われていた。


「新、痛い、放して」


新はまどかのスマホを取り上げて、電源を切った。


「まどか、俺、お前じゃないとダメなんだ、やり直そう、まどか」


「新、私もう龍斗さんと結婚したの、だから私のことは諦めて、それに、

私に愛情はないでしょ?もうお金はないから」


新の表情が変わった。


「なんだ、そうか、それならまどかの旦那から金を都合つけてもらうよ」


新の冷たい目に恐怖を覚えた。


「龍斗さんは関係ないから」


「まどかと引き換えならいくらでも出すんじゃないか」


「何を言ってるの?」


「だってまどかを愛しているんだろう」


新は口角を上げてニヤッと笑った。

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