第30話
まどかのこともそうだが、男と女はそう簡単ではないとため息が出た。
まどかに一途な思いを募らせて十年、やっと身体を重ねることが出来た。
でも、まどかの中には俺はいない。
お腹の子供も絶対に自分の子供だと思っているが、まどかが違うの言うなら、
違うのかもと思ってしまう。
戸籍上はまどかは俺の妻だ。
子供も生まれたら俺の子供として戸籍に入れる。
絶対にまどかと子供は誰にも渡さないと執着愛が強くなった。
そんな矢先、龍斗は風邪を引いて体調を崩した。
「まどか、俺の不注意で申し訳ない、まどかに移ると大変だから、ホテルに寝泊まりしてくれ」
「大丈夫ですよ、龍斗さんの看病させてください、私が出来ることはこれぐらいしかないので……」
確かに、まどかが側にいてくれることはありがたい。
まどかの笑顔が見られないのは一日でも耐えられない。
それほど、龍斗の中でまどかの存在は大きくなっていた。
おでこをタオルで冷やしてもらい、気持ちいい。
この幸せがずっと続いて欲しいと願った。
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