第27話

龍斗はそう言うとスマホを切った。


あっ、まどかはいっぱい聞きたいことがあったが、言葉に出来なかった。


それからさらに一時間は経過した。


まどかはベッドに横になっていた。


ガチャっとドアが開く音がしたが、まどかは寝たふりをしていた。


聞きたいことの整理がついていなくて、しかも明日龍斗は仕事だ。


笑顔で迎える自信がなかったのだ。


朝、目が覚めると龍斗は起きていた。


「おはよう、まどか」


「おはようございます」


「昨日は遅くなっちゃってごめんな」


「大丈夫です、それより友梨ちゃんの相談ってなんでしたか」


「うん、ストーカーに狙われているみたいで怖いって」


「ストーカー?」


「だから、これから友梨ちゃんの送り迎えお願いされたんだ」


まどかは嫌な予感が脳裏を掠めた。


友梨ちゃんに龍斗さんを取られちゃう。


でも、反対は出来ないし、友梨ちゃんに自分が勝るとは思えない。


どうしよう。


その時、龍斗が言葉を発した。

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