第25話

今はいなくてもこの先、好きな女性が現れたら、私は離婚されるんだろう。


元彼の新のことは、すでにまどかの心の中から消えていた。


龍斗の子供を授かって、龍斗の優しさに触れて、まどかは徐々に龍斗に惹かれていた。


でも好きになってはいけない人だと言うことが、まどかに重くのしかかっていた。


まどかは龍斗と結婚したことで、仕事を辞めた。


秘書課の後輩友梨が龍斗の秘書になった。


「よろしくお願いします」


「ああ、よろしく」


友梨は入社してから、龍斗に好意を寄せていた。


やっと龍斗の側にいられる。


この次は龍斗の愛人になってやると闘志を燃やしていた。


そんなこととは知らず、まどかは後輩の友梨が龍斗の秘書になったと聞いて安心していた。


「そうですか、友梨ちゃんは可愛いし、仕事も出来ますから頼りになりますね」


「まどかのお墨付きなら安心だな」


まさか、友梨が龍斗を狙っているとは思いもしなかった。

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