第24話

まさかね、そんなことはないよね。


龍斗とまどかは病室を後にした。


「さてと、次は親父の再婚相手のところだな」


まどかは何を言われるんだろうとドキドキしていた。


マンションのインターホンを鳴らすと、応答があった。


「あら、龍斗さん、お久しぶり、真凜に会いに来てくださったの?」


「今日は結婚のご報告に伺いました」


「えっ」


「親父にもたった今、報告に行ってきました、まどかと結婚しました、婚姻届提出済みです、

お腹には俺の子供も授かったので」


真凜の母親は愕然とした。


「そんな、この女もあなたの財産目当てよ」


「まどかには、俺がプロポーズしたんです、ではこれで失礼します」


がっくりと肩を落とした義理の母親に挨拶をして、その場を後にした。


龍斗とまどかは車でマンションに向かった。


「ごめんな、嫌な思いをさせた」


「いえ、大丈夫です」


まどかは複雑な気持ちだった。

龍斗さんは好きな女性はいないのだろうか。

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