第38話
「もう、外しちゃ駄目だよ」
彼はそう言って、私を優しく抱きしめてくれた。
彼の唇と私の唇が重なり、永く熱いキスをした。
もう、彼無しの人生は考えられなかった。
「麻生さんが行くとき、必ず私を一緒に連れて行ってください」
私は彼にお願いした。
「行くって何処へ?」
彼は私の言っている事が理解出来ない様子であった。
「黄泉の国」
彼はビックリした表情で私を見つめた。
「私、一人じゃ生きていけないから」
納得していなかった彼の言葉に、急に不安になり、気持ちを打ち明けた。
彼の人生に限りがある事を、この時感じたのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます