第65話

「本浜組のお嬢と結婚したら、女は囲えない、それに俺はお前とけっ……」


「とにかく、俺は他の女とは結婚はしねえよ」


「山城さんともう終わりにしないといけないんですね」


くるみは寂しい表情を見せた。


「くるみ、俺はお前と離れる気はない」


「でも……」


山城はくるみを引き寄せ抱きしめた。


「くるみ、お前を抱きたい」


山城はくるみをベッドに運んで、身体を重ねた。


(くるみ、俺はお前なしでは生きていけない、お前だけを愛している、たとえ、

お前の中に、他の男がいても、俺はお前を手放せない)


山城は激しく、朝までくるみを抱いた。


くるみが目覚めると、テーブルの上にメモが置いてあり、山城の姿はなかった。

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