第46話

ひとみは我妻の傷の手当をした。


そして、我妻組結城に連絡を取った。


『あのう、榊ひとみと申します、我妻組の若頭さんが、店で怪我をしてしまって、

迎えに来て頂けますか』


『若頭は生きていますでしょうか』


『大丈夫です、これからはこちらの店には来ないようにお伝えください、今、意識がありませんので』


『ありがとうございました』


しばらくして、店に我妻組結城と数人の組員がやってきた。


部屋から我妻を運び出し、車に乗せた。


そこへ、山城が声をかけた。


「一人で乗り込んでくるとは、本来なら命はないぞ、くるみに感謝するんだな」


結城は一礼して、車は闇の街へ消えた。

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