第37話

「ああ、一緒に来たよ」


我妻は居ても立っても居られない気持ちだった。


その頃、くるみは片づけを済ませて、引越し先のマンションに到着した。


「ここですか」


「ああ、俺のマンションだ、くるみは俺と一緒に住む」


「えっ」


くるみは驚きの表情を見せた。


「何をそんなに驚いているのだ」


「だって、山城さんと一緒に住むなんて……」


「くるみを抱きたい時、わざわざ通うのも面倒だろう」


「でも、他の女の人のところへは行くんですよね」

山城はなんて答えていいか困っていた。


(山城さんの考えていることはわからないな)

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