第27話
我妻さんは、私の腕を掴み、山城さんから引き離した。
「俺は客だぞ、キャバ嬢に接客してもらっていることの何が問題あるんだ」
「くるみは俺のものだ、手を出すんじゃねえ」
(我妻さん、何言っちゃってるかな)
山城さんは大声で笑い出した。
「キャバ嬢がお前の所有物だとは、誰が決めたんだ」
「うるせえ、俺が決めた、誰にも文句は言わせねえ」
山城さんは大きなため息をついて、やれやれと言う表情を見せた。
「ママ、山城組に請求書送っておいて、今日は邪魔が入ったから、帰るよ」
そして、私に向かって言葉を発した。
「くるみ、またくるよ、さっき言った事、考えておいてくれ」
山城さんは組員を引き連れて、店を後にした。
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