第15話

そう言って、私をじっと見つめた。


私はキスされた時が走馬灯のように蘇り、みるみる頬が熱ってくるのを感じた。


「嫌だわ、くるみちゃん、我妻さんが素敵だからって、顔が真っ赤よ」


「えっ」


私は自分の頬に手を当てて、熱い状態に余計に真っ赤になった。


我妻さんは私の腰に回した腕をさらにキュッと強めた。


(大丈夫、これだけ見た目が違うんだから、バレないよ)


「お酒作りますね、離してもらってもいいですか」


「このままがいいな」


我妻さんは私を抱き寄せ、さらに密着した。


私は手が震えて、心臓がドキドキしていた。


「どうぞ」

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