第8話

この婚活パーティーは友達に誘われて参加したのだ。


「ねえ、ひとみ、婚活パーティー一緒に出ない」


そう言ったのは、堂島財閥ご令嬢、堂島麗香、二十九歳。


「私、もうすぐ三十になっちゃう、余裕かまして遊んでいたら二十代も終わっちゃうよ」


(何言ってるのよ、私なんかもうすぐ四十なのに)


私と麗香は十歳も離れている。


しかも、財閥令嬢と借金だらけの私がなぜ、友達なのか。


麗香と知り合ったのは、私がキャバクラで働こうとして、喫茶店で、面接を受けていた時だった。


「そうだね、もうちょっと自分を磨いてからまたきてよ」


私はあっさり断られた。


そんな様子を見ていた麗香は急に私に声をかけてきた。

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