第5話

キャバ嬢だ。


年を誤魔化し、我妻組管轄のキャバクラで働いている。


だから、我妻さんの名刺を見た時、ドキッとした。


我妻組若頭は確か我妻力也さん。


(同性同名だよね、でも、この車といい、雰囲気といい、我妻組若頭なの?)


確かめることが出来ない。


(もし、堅気の人だったら、キャバ嬢だなんて、引くよね、それに我妻組若頭だったら、年齢詐称がバレちゃう)


私は食事をして、早く帰ろうと考えていた。


俺は名刺をマジマジと見つめていた彼女が気になった。


(バレたか、いや、堅気の人が我妻組若頭の名前を知ってるわけがないよな)


そこに料亭の女将がやってきた。


俺はサッと立ち上がり、若頭の立場は伏せてほしい旨を伝えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る