第24話
案の定、ほかの店員が冨樫に気づく。
「葉月ちゃん、雑誌コーナーにいる人、ヤクザだよね、気をつけてね」
葉月は雑誌コーナーに目を向けると、驚きを隠せなかった。
そこに立っていたのは紛れもない冨樫の姿だった。
冨樫さん、カッコいい。
いやいや、見惚れてる場合じゃない、偶然?
でも一人?
ヤスシさんは一緒じゃないの?
そして、外に目を向けると、道を挟んだ場所の看板の影にヤスシの姿があった。
えっ、ヤスシさんが冨樫さんを見張ってるんだ。
葉月は自分が見張られているとは思いもしなかった。
冨樫はチラッと葉月に目を向けた。
と、その時葉月と目が合ってしまった。
やべえ、見つかった。
それはそうだろう、誰がどう見てもバレバレだ。
冨樫は雑誌を一冊手に取ってレジに向かった。
「いらっしゃいませ、袋はどうなさいますか」
「ああ、くれ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます