第三章 寂しいと言うか、その……

第16話

自分の目の前で頭を下げる冨樫に葉月は言葉をかけた。


「そんなに謝らないでください、私だって冨樫さんを求めたんですから、二度と触れないなんて寂しいこと言わないでください」


冨樫は葉月の言葉にポカンとした表情を見せた。


「あ、あのう、私、その寂しいというか、あのう……」


冨樫はそっと葉月の肩を抱いて、おでこにキスを落とした。

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