第14話
「あれ、葉月さんはどうしたんですか」
ヤスシはリビングとキッチンに見当たらない葉月を心配して、冨樫に尋ねた。
「葉月は部屋に引きこもったまま、声をかけても答えない」
「えっ、ケンカでもしたんですか」
「ケンカなんかしねえよ、ただ……」
ヤスシは二人の間に何かあったんだろうと推測した。
「ただ、どうしたんですか」
「いいから、葉月に声をかけろよ」
ヤスシは仕方なく、ドアの外から葉月に声をかけた。
「おはようございます、ヤスシです、葉月さん」
葉月はすぐにドアを開けて出てきた。
「おはようございます」
「若頭とケンカでもしたんですか」
「ケンカなんかしません、私が悪いんです」
そこへ冨樫が言葉を発した。
「いや、俺が葉月の気持ちを考えずに、自分の感情をぶつけた、すまん」
ヤスシは急に笑顔になり、ガッツポーズをした。
「若頭、オスがやっと目覚めたんですね、やっぱり葉月さんに欲情したんじゃないですか」
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