第4話

極道の世界から抜け出したかったんだ。


相手の男は堅気の男で、望美が極道の孫娘だと知ってショックを受け、


この世を去った。


そして、望美も後を追った。


俺は望美を愛していた。


あの潤んだ瞳、感じる喘ぎ声、キュッとしまった秘所、抱くたびに俺は望美がいない人生は考えられなくなっていった。


望美だって、俺を愛していてくれていると疑いもしなかった。


それなのに、あの愛情は偽りだったのか。


そして、愛する男の後を追ってこの世を去ったのだ。


三年前から俺は何も感じなくなった。


若頭の仕事も全くと言っていいほどしていない。


ただ、なんとなく一日が過ぎていく。


気が向いた時、商売女のところに行って、性的処理をする。


指名はしない、誰でも良かったからだ。


女はうなされているようだった。


おでこにタオルを乗せ、俺は看病した。


俺、なんでこんなに一生懸命やってるんだ。


女は二日間眠り続けた。

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