第2話

俺は女をベッドに下ろして、タオルをしぼり身体を拭くため衣服を脱がせた。


「なんだ、ひでえ」


女の身体はアザだらけで、しかもキスマークの跡が身体中についていた。


尋常じゃない愛の表現だと推測がついた。


「若頭、何をしているんですか、熱がある女を抱くなんて……」


「はあ?何言ってるんだ、俺は身体を拭いてやろうと思っただけだ」


「びっくりしましたよ、今まで抑えていた性欲求が爆発したのかと思いました」


「馬鹿か、誰が性欲求を抑えていたって、俺はその気がなかっただけだ」


ヤスシは申し訳なさそうに頭を下げた。


俺はこの三年気持ちが高揚して女を抱いていねえ。


「ヤスシ、これ見ろよ」


俺は女の身体を指差した。


「ひでえ、アザだらけだ、しかも、尋常じゃない数のキスマークだ、異常だな」


「逃げて来たんでしょうか」


「そうだな」


これほどの気持ちは俺には理解出来なかった、この時は……


「やべ」

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