第129話

亮二は健吾の言葉に対して答えられずにいた。


「どうせ、わからないんだから、全て、決定権はこっちでなんて、そんなの

ひどいだろう」


「わかりました、明日の朝、美希の様子を見て、判断してください」


亮二はその場を後にした。


由梨は健吾の背中で震えていた。


「由梨、大丈夫か」


「私、健吾さんと一緒にいられますか」


「ああ、大丈夫だ」


そう返事をしたものの、不安は拭い切れずにいた。


(明日の朝、誰?って言われたら、俺はどうなってしまうのか)

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