第17話

「結構です」


「そう、邪険にするな」


アパートの前には高級車が停まっており、西園寺を護衛する組員が控えていた。


「西園寺さん、またここで夜を明かしたんですか」


「そのつもりはなかったんだが、いつの間にか寝ちまったんだよ」


「西園寺さんがちゃんと自宅に帰らないと、組員の方々が迷惑ですよ」


「俺は一人で大丈夫だと伝えた、あいつらが勝手に護衛してるんだ」


「昨日からここに居るんなら何も食べていませんよね、朝食作りますから入ってください」


「由梨、仕事だろ」


「今日は休みです」


「そうか、じゃあ食事行くか」


「行きません、朝食私が作ますから入ってください」


健吾は由梨の部屋に入った。


「シャワー浴びてください、そのうちに用意します」


「ああ」


健吾はシャワーを浴びた。


由梨は急いでおにぎりを作り、外で待機している西園寺組組員の人たちに持って行った。


「あのう、もしよかったら、食べてください」

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