第52話
それは絶対に避けなければならないことだと、自分に言い聞かせ、美希に背を向けて眠りについた。
いや、一睡も出来ずに朝を迎えた。
朝、彼はこんな提案をした。
「しばらく、買い物は休みの日に一緒に行こう、また待ち伏せされたらと思うと、心配で仕事が手につかないからな」
「わかりました」
二人で買い物なんて初めてだから、すごく嬉しかった。
そして休みの日、彼と一緒に買い物に出かけた。
いつも行く商店街へ彼を連れて行った、彼は初めて訪れる商店街に驚きを隠せない。
「美希、いつも買い物は商店街か」
「そうです、安いし、鮮度もいいし、商店街の皆さん優しいんです」
そこへ商店街の八百屋のご主人が声をかけて来た。
「美希ちゃん、今日はご主人と一緒かい、羨ましいねえ」
「はい」
彼が八百屋のご主人に挨拶をしてくれた。
「いつも美希がお世話になっております、鏑木と申します」
「えっ鏑木建設の御子息かい」
「あっ はい、でも今は社長を任されています」
「そうかい」
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