第51話

俺は美希の元彼に嫉妬した。


美希が気軽にお茶したことも嫌だった。


俺は美希が何かに悩んでいることには気づいていたが、それが何なのかわからずにいた。


毎回俺はなぜ避けられるのか、あと一歩が進むことが出来ない。


今日は美希を抱きしめる気持ちになれなかった。


いつもなら腕枕をして美希を朝まで抱きしめると、気持ちが落ち着くのだ。


美希を抱きたい気持ちが溢れて俺は理性を抑えるのに必死だった。


美希はあいつのことは、もう愛していないと言った。


でもそれならなぜあいつと一緒の時間を過ごしたんだ。


まだ気持ちが残っているからじゃないのか。


それに俺は拒否されてる、本当はあいつを愛しているのか。


そんな気持ちが醜い嫉妬に変わり、俺はいつもの自分を保っている事が出来なかった。


美希の顔を見たら、嫌がる彼女を無理矢理襲ってしまいそうだった。


美希の気持ちは置き去りにして、俺の欲求だけを満足させるために抱きたかった。

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