第45話

二十八にもなって初めてなんて言えないけど、でもどうすればいいかわからなかった。


「劉、あのう、私初めてなの」


「マジで?」


彼は喜ぶのではなく、面倒くさいような表情を浮かべた。


彼は無理矢理事を進めようとしたため、うまく行かず大きなため息をついた。


私は涙が溢れて止まらなかった。


それから彼は私を抱こうとはしなかった。


一週間に一度食事をしてちょっと会話を交わすだけで終わる。


これでも付き合ってると言えるの?


私はある決心を固めた。


彼に連絡を取り、二人の関係をはっきりさせたかった。


彼と二人で、ゆっくりと歩いた。


「私達このまま付き合っていて大丈夫なの?」


彼は黙っていた。


「劉?」


「ごめん、美希とは身体の相性悪いから満足出来ないから、もう終わりにしよう」


彼はこの言葉を残して私の元から去っていったのである。







「今日これから出かけるぞ、早く支度しろ」


「どちらにいかれるのですか?」

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