第四章 二人の世界
第31話
彼はベッドの中から手招きをする、何が始まるの恐る恐る近づくと、手を引き寄せられて、私の身体は彼のベッドに引きずり込まれた。
抱きしめられて、抵抗出来ず、私の唇は彼の唇で塞がれた。蕩けるようなキスにこのまま時間が止まってと願った。
「美希、おはよう、いいな、毎朝美希がいる」
そして彼は私を抱きしめた。
「社長、もう起きて支度しないと迎えが来ます」
「いいよ、待たせておけば」
「東條さんに私が怒られます」
「美希が怒られるんじゃ駄目だ、起きるか」
彼は支度を始めて、私の作った朝食を初めて口にした。
「すっげ?うまい、美希は俺の性欲だけじゃなく食欲も満たすんだな」
性欲を満たすって、まだ最後まで行ってないのにキスして、抱きしめて、私の身体に触れただけでそれ以上は進まない。
私は恋愛経験が少ない、最後まで行ったのは一度だけ、しかも最初で最後の恋と思っていた、でもふられた、「美希とは身体の相性悪いな、満足出来ない」と言われて……
それから恋に臆病になった。
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