5話(香澄)
帰ってきてから最初の方は百合のことを
考えていたのに途中から桜の言葉の意図を
考えていた。「きっと それは 私のせいなの。……なんて言えばいいのか分からないけどきっと それは みんな通る道だし、それに
私も似たようなことしちゃったし」
何故桜のせいなんだろう?桜が僕に何かした
わけではない こうなってるのは僕のせいなのに。桜なりの慰めなのか?考えても
分からない 直接聞けばいいのに それを聞く
度胸は無い。桜の意図を聞いていいことならまだしも悪いことを納得してしまうのが
嫌だから。桜に聞けないなら他の人に聞いてみようか?でも菫にも百合にも聞けない
じゃあ、ネット?と調べてみるが答えらしいものはなかった。次の日 いつも通り学校に
登校していると珍しく桜と菫が2人で登校
していた いつもは僕のことを待っててくれるのに。いつもと同じ時間なのに もしかして
委員会?とも思ったが2人は委員会に入って
ないしじゃあ部活?とも思ったが2人とも
朝練のない部活だ。なんだか変な気分だった
嫌な感じと言えばそうだが 2人で歩いてるのが気に入らない モヤモヤする なんで?っていう
疑問ばかり思い浮かぶ。気分が晴れないまま
気づけば放課後 1人で帰っていると桜が目の前を走って行ったどうしたのだろう?と思い
追いかける 「桜!」振り向いた桜は目が赤く
腫れていた 多分泣いたんだろう。
「香澄くん……」笑顔をつくり誤魔化した桜
に、なんと声をかければいいのかわからない
わからないけど 桜の泣いてる顔を見ると
笑顔を作って誤魔化してるのを見ると辛い。
「桜、なんかあった?」桜は曖昧な返事をし
「自己満足かもしれないけどね、好きな人と好きな人が付き合って幸せになってほしいって思ったの。」えへへと笑ってみせるもすぐ
顔が曇り「私 二人の間に邪魔だったから。
当たって砕けてきた」菫に告白してきたん
だろうと直感でわかった。自分が菫のよう
だったら気の利いた一言が言えたのだろう
百合のようだったら分かり合えたんだろう
じゃあ、僕に何ができる?
「あのさ、前言ってた 桜の言葉分からなかったんだ。調べてもこれってものがなくて
ヒントちょうだい……自分自身で答えを
見つけたいから。」桜は当てはまることが
あったのか「うん、ヒントあげるよ」と少し
だけさっきより柔らかく微笑んだ
「ヒントは 私たちが心の中に持っるもの
知ってしまうと後戻りができなくなるもの」
その言葉で何となく答えがわかった
それでいて納得してしまった。
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