からくり工場のひみつ

みまちよしお小説課

序章

第1話

時は江戸時代。

 どこかの工場こうばで、木製の巨大な歯車が回っている。複数個の歯と歯が重なって、ガラガラと音を立てていた。

 綱で巻かれた箱が、上昇していく。その箱には、木材や鉄がたくさん入っていた。人が上げているのではない。車井戸みたいなのに吊るされて、からくりの力で上がっていた。他にも、ひたすらにトンカチで釘を打っている人形がいたり、車輪が付いた下駄で快走しながら箱を運ぶ作業員もいた。

 ここはとあるお金持ちが建てた工場。そして、その社長は……。

「ふっふっふ……。あっはっはっ!!」

 高笑いしているツインテールをしたミニの着物の女の子、そらと名乗った。

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