11.まいがゆうきでゆうきがまい 修学旅行編
第11話
夜、金山宅にて。
「もう! 何度言ったらわかるの!?」
まいが怒っていました。
「九十度」
ゆうきは、分度器を見せました。
「角度のこと聞いてんじゃないわよ!」
怒りました。
「私のプリンを勝手に食べてんじゃないわよ! これ何度も何度も言ってるわよね? ね!」
「いや、でもそれ姉ちゃんが名前を書いてないから悪いんじゃないの?」
「そういう屁理屈は通用しません!」
と言って、ため息をつきました。
「こっちだよため息つきたいのは」
「はあ?」
「俺明日から修学旅行だぜ? なのにどうして姉ちゃんにプリンごときで怒られなくちゃなんないのさ?」
「プリンごとき!? あんた、どの口がそれを言ってんのよ!」
まいは言いました。
「私は昔からおやつ、スイーツ、甘いものは晩年プリンって決まってんの! クッキーやあめ玉なんてものじゃない! どれをとっても、プリンが一番だわ! だからこそ、プリン一つを食べられたことでさえも、こんなに怒れるのよ!」
怒鳴って、息を切らしました。
「ていうか、私も明日から宿泊研修なのよ……」
「え、どこ行くの?」
「え? 一泊二日で大阪に行くのよ」
「え? 俺も明日初日は大阪に行くんだけど……」
「あらそうなの」
「うわ、なんで姉ちゃんと同じところに行かなくちゃならないんだよ~」
「それはこっちのセリフよ!」
にらみました。
「二泊三日なの?」
「まあな」
「二人とも、なにを騒いでいたの台所なんかで?」
さくらが来ました。
「いやお母さん。ゆうきが私のプリンを食べたのよ?」
「ええ? あははは!」
「な、なにがおかしいのよ!」
「いや別に……」
「もう!」
ふくれました。
「それより明日の準備をしといで」
まいとゆうきは、部屋に向かい、明日の準備を行いました。
「パンツ、靴下、ズボン、シャツ……」
ゆうきはカバンに入れるものをいちいち口に出しながら入れました。
まいは、静かに入れていました。
「姉ちゃん。下着盗られんなよ?」
後ろからささやかれ、まいはサッとゆうきから離れました。
「変態! そんなやつうちの学年にいるわけないでしょ!」
「いやわからんよ? 私立生は頭がいいから、意外とスキをねらって盗んでくやつもいるかもな」
「ったく……。あんたみたいに口だけで
「俺はほんとに実行に移すタイプだよ?」
ゆうきは、背後からまいの胸に手を触れました。
「あだだだ!」
まいは、手首を逆関節攻めしてやりました。
「怖くないわよ? 下着ドロなんて……」
「ああもう姉ちゃんみたいな乱暴者なんかといなくて清々するぜ!」
ムッとするゆうき。
「ええ私も! あんたみたいな下品なことしか脳にないやつといなくて清々するわよ!」
同じくムッとするまい。
「いいかっ? 明日から、家にいる時点で、顔を合わせてもお互いガン無視で行くかんな? 絶対だかんな!」
「ええいいわよ? どっかの誰かさん!」
まいとゆうきはお互いをにらみ、
「ふんっ!」
プイッと顔を背けました。
翌朝。まいとゆうきの部屋にある目覚まし時計が、八時を指しました。
「うーん……」
まいとゆうきは、同時に目を覚ましました。そして、同時に目覚まし時計に目を見やりました。
そして、お互いに顔を合わせ……。
「寝坊した! あああああ!!」
叫びました。
二人は、急いで支度をしました。ろうかを行ったり来たりしていました。まいは、朝ご飯のパンをくわえながら髪を結い、ゆうきは、歯をみがきながら、走りました。
「急がなくちゃ~!」
二人は無我夢中で急ぎました。お互いにまわりが見えていなかったせいか。
ドーン! まいとゆうきは二人で正面衝突してしまいました。
「いてて……」
おでこをさするまいとゆうき。
「あ、行かなくちゃ!」
玄関に顔を向ける、まいとゆうき。
「いってきまーす!」
二人は、同時に玄関を出ました。
小学校。すでに、校門の前には、高速バスが複数台停車していました。
「ゆうき遅いわねえ……」
と、あかね。
「欠席じゃないの?」
と、あやめ。
「えーあいつが? だってバカは風邪ひかないって言うでしょ?」
笑うと、
「悪かったなバカで!」
声がしました。
「ゆうき? 遅い……わ!?」
あかねは呆然としました。やってきたのは、まいだったからです。
「はあ……。間に合ったあ! 修学旅行という小学校最後の思い出を作らないわけにはいかねえもんな!」
「いや……。もう作ってるんじゃ……」
「は? あかね、お前なに言ってんだ?」
「い、いや! それはこっちのセリフよまいちゃん!」
「まいちゃん? な、なんで姉ちゃんの名前を言うの?」
そこへ。
「あの、私立生の金山まいさん、かしら?」
「へ?」
まいが振り向くと、まどか先生と吉田先生、そしてゆうきがいました。
「どうしてここにいるかわからないけど、今弟のゆうき君を連れてきたので、担任の方と中学校へ向かってください」
「え、え? な、なんのことだかさっぱ……」
吉田先生に顔を向けると、もう一人の自分がいました。もう一人の自分が、目の前の高速バスの扉のガラス面を見ろと促すので、見てみました。
なんと、自分の姿が、姉のまいになっているじゃありませんか。
「な、なんで?」
呆然としました。
修学旅行生を乗せたバスは、ただいま高速道路を走行中。
「みんなおはようございまーす! わたくしみなさんの修学旅行のバスガイド、ビスガイド、ブスガイド、ベスガイド、ボスガイドを担当させていただきます、佐藤と申しまーす! よろしくでーす!」
ノリノリなバスガイドの自己紹介は、引かれてしまったようです。
(なぜゆうきになってしまったのか……。考えろ、考えろ自分!)
ゆうき(まい)は、なぜゆうきになってしまったのか考えていました。
「ゆうき?」
隣にいるあかねが呼びました。
「な、なにかしら?」
「はあ? あんたなんで突然女口調になってんのよ?」
「え? あ、い、いや別によ~。いいじゃねえ……かよ?」
「はあ……。カラオケ大会やるんだって」
「カラオケ?」
「うん」
六年一組のクラスメイトで、歌いたい人が順番ずつ歌うようです。
「あかねちゃん歌いなよ~」
「そうだよ! あかねちゃんバイオリニストなんだからさ!」
女子たちがはやし立てました。
「は、恥ずかしいよ……」
「ほら、マイク!」
男子が渡してきました。
「ゆ、ゆうき歌いな!」
ゆうきにパスしました。
「え、ええ!?」
ゆうき(まい)は当惑しました。
「よ、ゆうき!」
「日本一!」
「下手すぎてマイク壊すなよ?」
男子たちがはやし立てました。
「し、しかたない……」
大勢に頼まれると断り切れない性格なので、歌うことにしました。
「ガラガラヘ~ビがやってくる~♪」
とても上手に歌うので、みんな呆然としました。
歌いおわると、拍手が起こりました。
「あ、ありがとうございます……」
当惑するゆうき(まい)。
バスに揺られること二時間。
「うう……」
ゆうき(まい)の顔色が悪い。車酔いをしてきました。
「は、吐きそう……。あかねちゃん、このバストイレない?」
「え?」
あかねは後ろを向きました。
「ないわよ?」
「ええ……。う、もうやばいかも……」
「と、とりあえずこの袋使えば?」
座席に備え付けてあった袋を渡しました。
(ええ、めずらしい。ゆうきが車酔いなんて……)
「あ、あとどのくらいで着く?」
「え? ええっと……」
考えていると、
「まだ一時間半揺られるわよ?」
後ろにいるあやめが言いました。
「おええ……」
ゆうき(まい)は吐きました。
「せ、先生!」
あかねはまどか先生を呼びました。
そんなこんなで、大阪に着きました。大阪駅には、ゆうき(まい)たち他修学旅行生とまい(ゆうき)たち他私立生が並んでいました。
「私立生だぜ?」
「スタイルいい人いるかなあ?」
男子たちは、スタイルのいい女子を目当てに私立生たちを覗き込んでいました。
「ったく、男はどいつもゆうきみたいなのがいっぱいねえ」
呆れるゆうき(まい)。
「ねえねえ。あの子イケメンじゃない?」
女子たちがきゃーきゃー騒いでいる方向に顔を向けてみると、石田君のことを言われていました。
「はは……。石田君、意外や女子に人気なのか……」
唖然とするゆうき(まい)。
修学旅行一日目は、商店街を巡る、自由行動から始まります。ゆうき(まい)、あかね、あやめ、男子一人の四人ペアで、散策をすることになりました。
「大阪なんて初めて!」
あかねは、初めて見る食い倒れやグリコのランナー、恵比寿様に感激しました。
「いい香りがするわね……」
と、ゆうき(まい)。飲食街を歩いているため、あちこちで串カツやたこ焼きといった、大阪名物の香りがしました。
「よう、ゆうき!」
「きゃあ!」
男子の飛びつかれ、悲鳴を上げるゆうき(まい)。
「え?」
驚く男子。
「あ、いや! な、なに?」
「いや別に? お前らあめ玉もらったか?」
「あめ玉?」
と、あかね。
「おう! なんかさ、街ん中うろついてたら、修学旅行生かって通りすがりのおばちゃんに聞かれて、あめ玉くれたんだぜ?」
「へえー」
と、ゆうき(まい)。
「知らない人から安易に物をもらうもんじゃないわよ?」
と、あやめ。
「いいじゃねえかよ。別に、ただの買い物客ぽかったしさ。ゆうきももらいに行けよ? まだ向こうのスーパーにいるぜ?」
遠慮なく肩を組んでくる男子。ゆうき(まい)は苦笑いをしますが、気分はよくありません。
(もう! なんでこいつベタベタしてくるのよ!)
「悪いけど、あたしたちはこれから、マリービーンズに行くの」
あかねが、ゆうき(まい)を引っ張りました。
「え、そうなの?」
と、ゆうき(まい)。
「そうなのって……。事前に話し合いで決めたでしょ? あんた大阪ならどこでもいいとか言ってたじゃない!」
「あ、ああそうだったね!」
あわててうなずきました。
「ゆうき、いいのか? マリビなんて、女子が行くとこだぜ?」
と、男子。
「いいのよ! 私も女子……じゃないけどあかねちゃんの言うことならしょうがないよねえ?」
あわてました。男子は首を傾げました。
「じゃあ行くわよ」
あやめが親指で合図しました。
マリービーンズに到着しました。
「うわあ! これが大阪のマリビね」
感激するあかね。
「あかねはなにか買うの?」
と、あやめ。
「うん!」
「私もなにか買おうかな?」
と、ゆうき(まい)。
「え?」
目を丸くして見つめてくる二人。
「あ、いや! お、俺はこんなの興味ないしな! あはは……」
あわててごまかしました。
「これかわいくない?」
あかねは、ぬいぐるみを見せました。
「そうね」
と、あやめ。
「かわいい!」
と、ゆうき(まい)。
サッと彼を見る二人。
「か、かわいくねえよ?」
必死でごまかす。
「なに買おうかなあ?」
あかねは、アクセサリーが置いてあるところを見ていました。
「あかねちゃ……あかねには、これが似合うんじゃないかな?」
「へ?」
「これ!」
ゆうき(まい)は、ピンク色したカチューシャを見せました。
「あかねちゃんは、おかっぱみたいな頭してるから、おでこを出して、前髪をカチューシャで止めちゃえば、かわいく見えるよ?」
実際にやってあげて、鏡を見せました。あかねは呆然としました。
「あやめちゃんは、ゴスロリ姿だから。このシルクハットの髪止めなんかどうかな?」
「な、なんかゆうき。今日女の子みたい……」
と、あかね。
「へ?」
「まいちゃんみたいだね!」
ゆうき(まい)は顔を青ざめました。
「べべ、別に君たちのために選んだじゃないよ? お、俺はただ、いいなと思っただけですよ?」
あわてました。あかねとあやめは唖然としました。
マリビを出ました。
「ゆうきだ!」
先ほど会った男子たちと遭遇しました。
「マリビは楽しんだのか?」
男子は、なんのためらいもなく、ゆうき(まい)の肩に手を触れてきました。
「いやっ!」
ゆうき(まい)は、拒みました。
「え!?」
男子たち、そしてあかねとあやめも驚きました。
「あ、えっと……」
「ゆ、ゆうき? お前なんか今日違うな……」
「そ、そうかな?」
苦笑いするゆうき(まい)。
「ま、まあいいや。そちらさんも楽しんでてなによりで……」
男子たちのグループとあかねたちのグループは、苦笑いをしました。
(まずい! 女らしさを出すなまい!)
心に誓う、ゆうき(まい)でした。
夜になりました。修学旅行生は、ホテルに二泊することになっています。今は、入浴の時間でした。
「ホテルのお風呂なんて久しぶりねえ」
と、あかね。
「あたし水風呂に浸かりたいわ」
と、あやめ。
「ええ?」
唖然とするあかね。
「家とは違って、うんと足を伸ばせるわね!」
ゆうき(まい)が言いました。
「そうね!」
あかねが笑いました。
「って……。あんたは男湯でしょ!?」
あかねが怒鳴りました。
「えっ? あ……」
「あ……じゃないわよ! なにサラッと女湯の前で待機してんのよ?」
「そ、そんなにらまないでよ……」
「早くあっち行って!」
ゆうき(まい)は、しぶしぶ男湯のほうへ向かいました。
「ねえ。なんか今日のゆうきおかしくない?」
あやめが聞きました。
「確かに……」
ゆうき(まい)をにらむあかね。
「妙に女の子らしくなっちゃってさ。ねえ、あの子元からあーなの?」
「いや、そうでもないんだけど……」
首を傾げました。
ゆうき(まい)は、呆然としました。これから、本当に男湯に入るというのです。生まれてこの方、男湯なんてものに入るなど、予想だにしていませんでした。
「俺たちの番だぜ?」
男子たちが一斉に着替え室に入っていきました。
「ゴクリ……」
ゆうき(まい)は意を決して入りました。
(なるべくまわりを見ないようにして! そうすればただのお風呂よ?)
心の中で言い聞かせました。
「ゆうき。お前毛生えたか?」
上半身裸の男子が、話しかけてきました。
「きゃあ!」
悲鳴を上げました。
「おいおい。なに女みてえな声出してんだよ?」
他にも、裸の男子たちが集まってきました。
「ななな、なんでもないよ~!」
「早く脱げよ?」
と、一人男子が指図する。
「脱げなんてハレンチ!」
と、ゆうき(まい)。
「はあ?」
唖然とする男子たち。
「な、なんとなく言ってみただけ! そう、なんとなく……」
あわててごまかしました。
(い、今はゆうきの体になってんのよ! 恥ずかしいことなんてなにもないじゃない!)
目を閉じ、服を脱ぎました。
浴場に来ました。
(サッと体を洗ってサッと出よう!)
胸に拳を当てて、シャワーへ向かいました。
「背中流してやるぜ?」
男子が肩を組んできました。
「いやっ……」
悲鳴を上げそうになるのを抑えるゆうき(まい)。
「そういえば、お前修学旅行前に、マンガみたいに隣から女子湯の声が聞こえないかなとか、すき間から侵入できないかなとか言ってたよな」
「は、はあ?」
「それ無理だぜ? 完全に隔てられてる」
「あ、あいつ学校でもアホなことを……」
「なんか言った?」
「う、ううん! そ、それよりシャワー浴びたいのだけど……」
「おう、いいぜ! はい一名様ごあんなーい!」
と、男子が声を上げると、数人の男子が群がってきました。
「ようこそ! 今日は修学旅行サービスで、無料でお背中流しまーす!」
目の前には、上も下も隠していないすっぽんぽんの男子たちが。ゆうき(まい)は、思わず悲鳴が出そうになりましたが、口を両手で押さえました。
「どうした? 吐きそうなのか?」
「車酔いがまだ響いてんじゃね?」
男子たちがざわざわする。
「わ、私……俺のことはいいからシャワー浴びさせろ……」
と、ゆうき(まい)。
「えーでもお前、修学旅行前に、入浴時間は、みんなで背中流しっこしようって、宣言してたろ?」
「へえ?」
「忘れたのかよ?」
「お前ほんとアホだな!」
男子たちは笑いました。
「ゆ、ゆうきは一体学校でどんなキャラ立てになってんのよ!!」
ゆうき(まい)の叫び声が、浴場内に響き渡りました。
寝室でも、男子たちといっしょです。
「寝る前のエロトーク!」
仕切る男子。他の男子たちが「イエーイ!」と歓声を上げました。
(ったく……。これもゆうきが喜びそうな演目ね)
呆れるゆうき(まい)。
「ぶっちゃけ、巨乳って誰だと思う?」
「やっぱさ、うちのクラスだと、あかねじゃね?」
「!」
と言った男子を見るゆうき(まい)。
「確かに。あいつ、五年生からブラ着けてたみたいだぜ?」
「マジで? 何色?」
「さあ? 巷では、白とからしい……」
「純白かあ……。あ、ならさ、あいつスカート履いてくれればさ、めくってパンツの色確認すればいいじゃん」
「なんで?」
「パンツの色が白かったら、ブラも白じゃね?」
「違う色かもしんねえじゃんか」
男子たちは笑いました。
「ねえ、幼馴染みとして、ゆうきはどう思うよ?」
ゆうき(まい)の隣にいた男子が聞きました。
「は?」
にらみました。
「そんなこと聞いてなんになるの? あんたたちだって白や黒のパンツ履いてるでしょ! それと同じよ、ブラだって……。勝手なことほざかないでちょうだい!」
呆然とする男子たち。
「ゆ、ゆうき? 最初から思ってたけど、お前なんか今日おかしくないか?」
「ちょっと外出る……」
ゆうき(まい)は、部屋を出ました。
男子たちは、戸惑いました。そんな中、一人ゆうき(まい)、あかねやあやめたちとともに行動をしていた、男子があとを追うようにして部屋を出ました。
ゆうき(まい)は、ホテルのロビーにいました。
「なんなのよもう……。どうしてゆうきの体なんかに……」
「あの、ゆうき君……」
振り向きました。
「あれ? 君は同じ班にいた、静かな子?」
「ご、ごめんね? なんか急に話しかけちゃって……」
「い、いや私……俺も突然飛び出しちゃって……」
「ううん。ゆうき君、僕の前では、素のままでいていいよ」
「え……」
「僕ね、五年生の頃から好きになる対象が他の男の子と違うなって感じてたんだ。いろいろ考えて、六年生になって僕は、男の子が好きなんだなって気づいた」
「……」
「ゆうき君。もし違うなら悪いけど、僕、どんなことでも受け入れるから!」
ゆうき(まい)の手を握り、見つめました。
「じ、じゃあね。また明日も修学旅行、楽しも?」
去っていきました。ゆうき(まい)は、ポカンとしました。
「え、待って……。なんか勘違いされてるんだけど……」
まずいと思いました。
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