タイトル[あの樹の葉が全て落ちる時には私は既に居ない者]

絶望を超越するもの

タイトル[あの樹の葉が全て落ちる時には私は既に居ない者]

とある病院の一室で二人の人間が会話をしていた。


「あの樹の葉が全て落ちる時には私は既に居ない者」


「そうですかなら今全部落としてきますね安藤先生」


「そこはもう少ししんみりとするところなんじゃないのか?」


「そうですね、チェーンソーで木そのものを切りますね」


「何でさらに過激になったんだよ優斗」


「まあその木は常緑樹だから僕が何かをしないと落ちないですよ」


「あの木て常緑樹だったのか」


「そうですよ、あとこのネタて一昨年骨折で入院した時も

言いましたよね安藤先生まさか入院する度に同じネタをするつもりですか?」


「今回は本当にあと少しで死ぬんだからやっても構わないだろ」


「それなら一昨年骨折で入院した時に

使わないで今回のために取っておいてくださいよ」


「あの時はあれが最後の病院の入院だから

これを言うチャンスは今しかないと思ったんだが

この私と言う人間は存外かなり脆かったようだな」


「そうですかね、で何ですけれど僕はこれから色々とあって

ここに来れるのはこれが最後になると思っているんですよ」


「それはなかなかに悲しいことを言うじゃないか」


「そうですかね?、時間は関係なく過ごした時で

決まるものですからそうは思わないと思いませんかね?

まあともかく貴方はこの僕と最後に何をしたいですか?」


「そうだな、ならこの私とちょとお話をしてくれ」


「そんなことで構わないんですか?」


「そんなことが大切なんだろうが」


「まあそれなら今日はいくらでも喋らせてもらいますよ」


そうして二人は楽しくお話をして別れた、そして二人が

また再会することは無かった、何故ならば二人は病気で死んだのだから。

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