第24話 山名追討命令

### 京都の神秘的な旅


田中は、混沌とした京都の市街地を離れ、八郎太郎の力を借りるための旅に出た。その道中、彼は多くの伝説と神秘的な存在に出会うことになる。


#### 清水寺と坂上田村麻呂


まず、田中は清水寺を訪れた。この寺は坂上田村麻呂が建立したとされる場所で、彼の英雄的な伝説が語り継がれている。田中は境内を歩きながら、坂上田村麻呂の霊に思いを馳せる。彼の強さと知恵が、今の時代にも影響を与えていることを実感する。すると、彼の前に坂上田村麻呂の姿が現れた。


「若者よ、戦の火を消し去る力を持つ者が必要だ。君の心の強さが、未来を変えるのだ。」


田中は驚きながらも、彼の言葉に勇気をもらう。


#### 酒買地蔵と座敷わらし


旅を続ける中で、田中は「酒買地蔵」と呼ばれる地蔵に出会う。地蔵は酒を求める人々のために、酒を買いに行くという不思議な存在であった。地蔵の前で手を合わせると、何やら視線を感じる。振り返ると、そこには愛らしい座敷わらしが立っていた。


「ここに来たら、楽しいことが待っているよ。私が道案内するから、信じてついてきて。」


田中はその言葉に導かれ、座敷わらしと共に次の目的地へと向かう。


#### 佐用姫の大蛇退治


田中と座敷わらしは、伝説の佐用姫が大蛇を退治した場所に辿り着く。そこには、今も大蛇の霊が棲んでいると言われていた。田中は、かつての勇者たちがこの地で果たした業績を思い出し、心を奮い立たせる。


「恐れずに立ち向かうのだ。恐怖が勝るとき、悪は生き続ける。」


彼は心の中で誓い、過去の英雄たちの勇気を受け継ぐことを決意する。


#### 正法寺の七不思議


次に、田中は正法寺に向かう。ここでは「七不思議」と呼ばれる現象が語り継がれており、訪れる者を魅了してやまない。寺の中を歩きながら、田中は不思議な光景に出くわす。石仏が微笑んだり、無言の霊が彼を導いているかのようだった。


彼はその神秘に心を奪われ、正法寺の秘密を解き明かすことを決意する。


#### 中尊寺のミイラと遠野三山伝説


最後に、田中は中尊寺を訪れる。ここには、時を超えたミイラが安置されており、彼の存在は多くの人々を惹きつけていた。田中はそのミイラを前にし、古の知恵と勇気を学ぼうと心に決めた。


「過去の英雄たちの力を借りて、私はこの戦乱を終わらせる。」


その後、田中は遠野三山伝説を耳にする。三山の神々が、いかにして大自然を守り、村を守ってきたのか。その話を聞くうちに、田中の心に新たな使命感が芽生えた。


### 新たな決意


田中は、伝説の中で出会った者たちの教えを胸に、京都の平和を取り戻すための冒険を続けることを決めた。彼の旅は、古の知恵と妖怪たちの力を借りて、真の英雄への道へと導かれていく。これから彼が何を成し遂げるのか、その運命は彼自身の手に委ねられていた。

### 戦乱の時代


京都の混乱が続く中、6月14日、西軍は大和国の古市胤栄、19日には紀伊国の畠山政国などの援軍が到着し、状況は一時的に改善を見せる。しかし、この平穏も長続きしなかった。8月23日、大内政弘が周防国から伊予国の河野通春ら7か国の軍勢1万と水軍2千艘を率いて入京し、その勢いはますます増していった。彼の到着は西軍に新たな希望をもたらしたが、東軍にとっては危機的な状況を意味した。


この日、天皇と上皇は室町第に避難し、一郭を仮の内裏として整えた。戦争の影響を受ける市民たちの心は、恐怖と不安で満ちていた。足利義視は、伊勢貞親の復帰に危険を感じ、北畠教具を頼って伊勢国へと逃亡した。


### 新たな動き


この頃から、西軍は管領下知状に替わり、諸将の連署による下知を行うようになった。これにより、戦闘の指揮が一層の統一を欠くことになり、内部の結束が弱まる兆しが見え始めた。しかし、大内政弘は8月中に船岡山に陣を張り、その位置を堅持する。


9月1日、武田勢が攻めかかると、畠山義就や朝倉孝景がこれを撃退し、武田勢は逃げ込んだ三宝院に火を放った。情勢は激化し、9月6日には将軍義政が再度義就に河内下向を命じるが、義就はこの命令に従わず、戦いを続けた。


#### 戦闘の激化


9月18日、京都郊外の南禅寺山では東岩倉の戦いが発生し、さらに10月3日には相国寺の戦いが繰り広げられた。両軍ともに多くの死傷者を出したが、勝敗を決するには至らなかった。しかし、焼亡した相国寺跡には斯波義廉が陣取り、義就は宗全邸の西に進出し、東軍は劣勢に立たされていった。


朝廷では、10月3日に後花園法皇が興福寺に山名宗全の追討を命じる治罰院宣を発した。さらに、12月5日には公家の官爵剥奪が決定された。これらの公家たちは義視を支持していたが、義視の支持基盤が次第に揺らいでいく様子が伺えた。


### 終息を迎えるか?


戦乱の中で、京都の街は人々の希望と絶望が交錯する場所となっていた。平和の兆しは見えず、各勢力の思惑が交錯する中、田中は新たな決意を胸に抱いていた。彼は、歴史の渦中に身を投じながら、伝説と真実の交差点でどのように行動するのか。運命が彼を待ち受けていた。


次第に、戦の行方が見え始める中、田中は戦の終息を願う思いを胸に、京都の平和を取り戻すために立ち上がる決意を固めるのだった。彼の旅は、歴史の中で新たなページを刻むことになるのかもしれない。

 

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