第40話
___ " 桜庭夏揮 " (さくらばなつき)
NATSUの本名。
ロックバンド " blue-black " のボーカリスト。
22歳。
妖艶な冷たい美形なビジュアルとは裏腹にとても穏和で優しい性格。
そんな人に、
…………恋に落ちてしまった。
生きるべき世代は違うのに。
「俺、今から東京に行くし、拠点はあっちだから。でも、数日したらまた戻ってくるけど、それまで 大丈夫か?」
NATSUは何かのレシートにスラスラと書き、それを私に渡す。
「俺の東京のアパートの電話番号」
「家電…」
そっか……まだ 携帯電話はそんなに普及してないのか。
メールもできないんだな。
「なんかあったら、電話していいから、がんばれよ、そば屋」
「うん」
NATSUは笑顔で下へ 降りていった。
そのレシートを掴み、窓から白ポルシェが走り出したのを見ると、
とてつもない寂しさが襲ってきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます