第21話
どこに行けばよいのかと考えながら、
やっぱり、ライヴハウスに戻ってみようって思った。
あそこから、何か変わってしまったような気がするから 。
ライヴハウスのあったビルの階段を降りると、始めに開けた時とは違い、ドアの色が明るく新しい。
スプレーの落書きもない。
………開けたら……。
また2012年に戻れるかな?
期待を胸に、勢いよくドアを開けた。
「わっ!!」
「きゃっ……!」
目の前に背の高い男がいた。
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