第10話

夜の繁華街ーー


前歯なしのチャラ男と、その知り合いらしい金髪男に 挟まれてしまった。




「その制服 めっちゃ好きなんだよ」




金髪の男が更に近づき、ぐいっと私の手首を掴む。


動けない私に、チャラ男が近寄り、


「カワイイ!!!」



突然、抱きついてきた。



「ちょっと、やめて!」





____やっぱり臭い!




二人の男は、強引に路地裏の人目のない所へ連れ込もうとする。




やだ、このままじゃ、やられちゃう!



ガブッ!

と、

思わず、男の手を思いっきり咬んだ。



「いっ…てー!」





今だっ!!



隙ができて、走って逃げた。

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