ブラックコーヒー

プロローグ


 彼との出会いは数年前。



 就職先のファミレスだった。



 あの時は、3年間付き合ってた彼氏と丁度別れたばかりで、何もかもどうでもいいって投げやりになってた。



 そんな私の前に現れた彼と、何がどうなって今に至るのかいまいち覚えてはいないけど、彼が言った言葉だけは何故か鮮明に覚えてる。



「人生楽しまなきゃ損じゃね?」


 そう言った彼は、人生を楽しんでるようには見えなかった。

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