第10話

轟音は悲鳴をかき消し、

残された人々は 影も残さず

地上へと飲み込まれていった。





「どウやら、この階も カウンドダウンが

  始まってイル ようデスね・・・」



「残り、オレたちをいれて 残り15人   

  か・・・」




「・・・・」


 

リョウは、ラウンジ側の床の崩れ方について

考えていた。



輝羅理

「どーした?

     ・・・リョウ・・・」




「なるほど・・・

  先ほどの亀裂の進展のし方を見て

  思ったのですが・・・


  僕たちがいるこの床と、

  ラウンジがあった崩れた方の床は

  作りが違っていたようですね・・・」




愛梨

「おなじフロアなのに

      ・・・ですか?」



「ええ・・・ (愛梨さん〜🥰)



  目的は不明ですが、

  ちょうど強度が異なる

  ふたつの界面で亀裂が進んでいました


  おそらく、

  今の衝撃に耐えたこちらの床は

  よっぽどのことがない限りは

  これ以上の崩壊はないと見て

  良いでしょう・・・」




「なんでそんなことがわかるの?」




涼「それは、

  僕が構造力学を研究する学者だから


  ・・・ということで ご理解

  ください・・・」



「多趣味に、学者・・・

   心強いな・・・リョウさん」




「とんでもない・・・

  

  ですが、絶体絶命であることには何も

  変わりません


  ここで一つ提案なのですが・・・」




輝羅理

「?」




「ここにいる皆さん、

  一度 自己紹介をしませんか?」




「ジコショウカイ・・・デスか?」



輝羅理

「・・・何か意図があるんだな?」



「ええ・・・

  

  少しでも生存確率を上げるために、

  一人ずつ簡単に自己紹介をして

  いただき、

  皆さんが持っている知識や能力を一度

  整理しましょう



  困ったとき 状況が変わったとき

  などに、

  何か役にたつかもしれません」




愛梨

「なるほどね・・・

   いいアイディアだと思うわ!」




涼「 (愛梨さんーーーーーー!!!) 」





輝羅理

「いいだろう・・・

    リョウはだいたいわかったと

    して・・・


    じゃぁ 俺からいくぜ?」




一同 コクンとうなづく。






輝羅理

渡瀬ワタセ 輝羅理キラリ21歳、

    シンガーソングライターを

    やっている


    昔、ハンドボールをやっていて

    握力や 腕力には そこそこ

    自信がある」




愛梨

美才治びさいじ 愛梨あいり 17歳


   高校生です


   部活は書道部で、習字は6段です

   趣味はスイーツ・・・ 

   あ、これはいっか・・・』




「 (超絶カワイイっ!!!) 」






「ぼくは 木村 ナイト 10歳

  小学4年生です


  特に習い事はしていないけど・・・

  ゲームには少し自信があります」





「潮見 ルナ 17歳

  愛梨ちゃんと同じ高校に通ってます」




輝羅理をちらっと見て

少しニヤリと笑うルナ。





輝羅理

「…勝ち誇ったツラしてんじゃ

    ねぇ・・・!!」






「・・・部活は入ってないけど、

  趣味でサッカーチームに入ってます


  あと、

  たぶん 戦ったらそこそこ強いと思うよ

  昔 空手習ってたから


  一応、黒帯ね?」





松田マツダタケシ 16歳

  高校2年


  茨城と栃木のハーフで 帰国子女デス」





「年下だったのかよ

  ・・・ってか 帰国子女じゃないし、

  そのくだりはもういいだろ・・・」





「ワタシのことハ、マツタケと

  呼んデくだサイ


  ワタシ、スモウレスラーに興味アッテ

  学校では 休み時間に ヨク

  四股シコを踏んで申しマス



  ですカラ、 

  パワーはあり申しマスね!」





「ここまでは わかりました・・・


  あとは そちらの9人ですね」







ここで、

残りの生存者の素性が明らかになる・・・。








13:40―――――…


    残り 15人

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