第58話

梯子ハシゴを登り、

開いた空間に顔を出したあなたは

頬に湿った空気を感じた。



ようやく狭い場所から抜け出せたと

いうのに、その景色から 安堵とは

真逆の反応を見せる。



目の前に現れたのが、墓地だったからだ。





「おーい、

 早く上がってくれる〜?」





梯子の下から聞こえるユウの声に

ハッとして、あなたは地上へと進み

そしてユウも続く。






「結局、ここに繋がってたのか…」






気を強く保っていたユウも、

いざこの場所へやってくると

流石に嫌そうな顔をしている。







「避けては通れない場所ってこと

 なのかな?


 石板、ありそうだね」

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