第13話
― あれは…
川に向かって左手のほう、
明らかに手入れされた林に囲まれた
朱色の建物が見える。
― 誰か、近くにいるかもしれない! ―
川沿いに小走りで走るあなた。
先程までは舗装された道を歩いていたが、
今進んでいる川沿いは、
砂利道になっている。
川のせせらぎ、
手入れされた林、
それに囲まれた建造物。
裸足で砂利道を進むのは辛そうだが、
あなたが急ぎ足に進むのもわかる。
これは、
誰か居るかもしれないという期待感。
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