第361話

「虹湖ちゃん!」




  「仙北くん、すごーい


   見つけられたんだぁ?


   いーなぁ 私達は駄目だったから…」





封筒を手にする仙北の手付きは、再び…





「見ててね?

 この封筒が何になると思う?


 いくよ〜?」




人差し指と中指で封筒をはさみ、

指を一気に引くと… 







  「えぇっ!?


   消えた?? 

   今、封筒あったのに!??」



  「仙北くん、すっご!


   今度はどんなイリュージョンなの?」




女性陣がみな、わくわくしている。





「さぁて、封筒はどこにあるかな〜?」





封筒は消え、何処かに移動したようだが


何処にも見当たらず、虹湖チームのみならず

後ろで眺める浜西達もキョロキョロと辺りを探している…



ジュエルは周りの意見を聞き入れ、

騒動を避けるように離れた所で見守っているが、少し寂しそうだ。






「正解は、


 その胸ポケットをみて…」





  むにっ





  「きゃあああっ!」





最後、イリュージョンの総仕上げに

伸ばした指が、虹湖の胸を直撃してしまった





「わぁっ!


 コレ… ちがっ!



 わざとじゃ…!


 の、ノォォォ〜〜ゥ!!」





  「もしかして、自己紹介のときも

   胸ポケットに入れたのって

   そういうのを狙ってたってこと!?」




「虹湖ちゃん!

 マジで違うんだ…!


 コレはマジで!」



「ホ、ホラ

 仙北もプロじゃないからさ


 たまには間違うことだって

 あるし… 


      なっ? なっ?」




  「みんな仲間だもんね?

   

   そうなんでしょ?


   …えっちぃの、嫌ぁい…」





冷めた目で仙北たちを見る虹湖たち。




ざわざわとどよめき立つ両チーム。




すると、

離れた所から見かねたジュエルが出陣。

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