第351話

合同授業は自己紹介、泉水の特別講座に

次いで第3ラウンドに突入した。




「ようし、次はこの広大な敷地内を

 使って、”助け愛トレジャーハント”

 というものをやってもらう」



体育教師の伊奈が説明を続ける。




「敷地内のどこかには、

 1から13までのカードが

 ♡・♣・◆・♠の4種類と

 ジョーカー1枚、

 合計53枚が隠してある。


 そのカードは、数字が見えないように

 封してあるのだが、


 最初に組んだ5人がチームとなって

 今からそのカードを探してもらい、


 カードを1枚見つけたチームは

 施設内に入ってもらう。


 よーするに、

 ここまでは宝探しゲームだな」





ふむふむ… と真面目に話を聞く一同。





「…次に、カードを見つけて施設に入った

 チーム同士で話し合って、

 カードの交換をするかどうかを決めて

 もらうのだが、


 交換できるのは男チームと女チームの

 間のみ。交換は何度でもOK。

 

 男同士や女同士のチームでは

 交換できないことに注意だ」





なるほど、男女間の交流がしやすい

仕組みだな…


と、何度も頷く者も。





「両校合わせて86のチームができるので、

 カードを手に出来るのは53チーム。


 つまり、33チームはカードをゲット

 出来無いことになるのだが…


 最後の10分間だけ、カードを

 持っていないチームに譲ることが

 できる


 この“カード渡し“については

 男女間以外でもOKだ」






ここがポイントか…


作戦が必要だね、と顔を見合わせて

コクンと合図をする生徒たち。






「時間になったらカードの中身を開けて

 数字を確認してもらう


 ジョーカーが最強で、

 あとは数字が大きい順に強い。

 

 ここで、

 最期にカードを譲ったチームは

 6と書かれた助け愛カードをゲットできるが

 これはもう交換は出来ない。


 数字が同じ場合は、強さの序列は

 助け愛・♡・♣・◆・♠の順となる


 6の数字で順位決めする時、

 ハートはクローバーより強いが、

 助け愛カードには負ける

          ってことだな」





「最後にもうひとつあって、


 カードを持っていないチームは

 1の数字を引いたチームよりも弱いから


 その時点で負け確定になる



 以上がルールだ


       ここまで、OKかな?」

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