第338話

…それは、ジュエルのことだった。




ジュエルくんは…さ、彼女いるんだよね?」



「あ…


 あぁ、 聞かれるまでは黙っとく

 つもりだったけど、


 うん、いるよ」



「…だよね


 そのカオで居ないほうがおかしい

 からなぁ


 …で、どんな子 どんな子?」




スマホを取り出し、画像を開くジュエル



見た瞬間、眼球が2倍になったかと思う程

目を見開く浜西たち。




「コレ、いずみちゃんじゃね!?


 だよね? え、マジで??」




「うわ、1学期に教室に来た

 めちゃカワ美人じゃん!


 ナニこれ

 めっっちゃ顔ちっちぇぇ〜〜!」



「あぁ、そうか

 レオもタイガも見てはいるのか」




「知ってるも何も、

 何回お世話になったことか…」





「えっ? お世話に?


 じゃあ、何かお返ししないと…」




「あ! そういうことじゃなくて


 なんでもないよ! マジで…」




「レオ、あんまし変なワード出すな」




「悪ィ… 

 あ、浜西が聞きたかったのって

 結局アレのことだよな?」




「おぉ、あまりの衝撃に本題が

 スッ飛ぶところだった!」




浜西がジュエルに彼女がいるかを聞いたのは、

単に興味本位ということもあるが、

ちょっとした探りの意味があり、

大きく分けて2つの意図があった。



1つ目は、

ジュエルの性格上、

合同授業でグイグイと女生徒を落としまくる

なんて事はしないよな?


彼女がいたら尚更そんなことはしないよな?


・・・ということで、



2つ目は、

合同授業でフツーに女の子達と対面したら

大惨事になり兼ねないが、どんなふうに

考えているのだろう?


もし彼女いるなら、

何て言われてるんだろう?

今回のイベント…



・・・ということだった。

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