第339話

…という懸念点を抱えつつ、浜西は

不安を口にした。




「最近さ、俺でもジュエルくん

 見てるとヤバいんだよな…」



「あ、わかる 俺も…」



何がヤバいのか説明を聞かずして、

仙北も同調した。




「ヤバい?


    何が??」





ジュエルの本当に恐ろしいところは、

落ち着いたたたずまいであっても、

まだ15才ということだ。


つまり、眉目秀麗なその姿、顔立ちは

まだ完成形ではないということ。


砕けて表現するなら、これからさらに

イケメンに磨きがかかるということだ。



瞳に宿した魔力があろうと無かろうと、

地の顔が異次元すぎる。



もともとイケメンを心底嫌悪していた泉水が

心からイケメン認定し、その上で何度も卒倒してしまった程の破壊力を持つ15才。


そこからまだ伸び代を多分に秘めているというのだから、恐ろしい事この上無い。




浜西や仙北が言う“ヤバい“ とは、

男でも卒倒してしまいそうになる事が

ある、という意味だった。

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