第333話

ベスト4の相手は、ポーランド人のゼノ。



こちらもジュエルのゲーム仲間だ。




前半、完璧な立ち回りでゼノの戦力を削りまくる悠馬。



しかし、ゼノが仕掛けたトラップによって

大半の戦力を失い、これが痛手となって惜しくも敗退…。




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それでも、優勝こそ逃したものの、

“日本人初ベスト4!!!“



悠馬はメディアでも取り上げられ、

一躍ときの人となった。



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「こないだは凄かったね


 配信ずっと見てたよ」

 



「め…めちゃくちゃ強かったよ、相手。


 あのときあぁしてたらなぁ…


 とか、まだ夢で見るしさぁ」




悠馬は今、糸と一緒にはなぶさフレンチシティというテーマパークに来ている。



例の約束を意識し過ぎ、緊張とソワソワとドキドキとワクワクとが入り乱れまくっていて、心臓がフル稼働状態のようだ。




「 (いつ来るの??


   気にし過ぎて、

   話が入って来ないんすけど…!) 」




糸に限って、流石に来る来る詐欺は

無いとは思うが…来園して2時間



今のところ、待ち侘びる言葉は

まだ来ていない。



ただただ、時間と共に悠馬の鼓動が

激しくなってゆくだけ…







「あの、ね 悠馬。」





き…来たのか!?


ついに来たのか??


と、騒がしくなる悠馬の心の中。





「うん…」





「恥ずかしいから…


   やっぱり言えないかも」




「えっ、何が?」




「わかってるくせに…


  イジワルしないでょ」




改まって言葉にするのは勇気がいる事。


いざ!という状況で言葉を詰まらせ、

頬を赤く染める糸。




「じゃあ、俺から言っちゃおうかなぁ」




そんな糸を見て 助け舟を出したつもりの

悠馬だったが…




「だめだよ。


 約束したもん。


    私から言うって」




上目遣いでそんなセリフを返されたものだから、悠馬の体温は頭のてっぺんからつま先まで急上昇。


またも喉がむぐっ!とか鳴ってしまい

鼓動が一段階激しくなる。

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