第302話
「
学校では席が隣だったから
1番話してたっけ
…ありがとう。
彼女が俺を正しい方向に導いてくれた
おかげで、
仲良くなれた。
生きている限り、この呪いはずっと
続いていくけれど…
俺にとっては希望だから」
「生きていくことって
簡単なことではないかもしれないけど、
どうかこのまま、抗って…
抗い続けて、
いつか本当の希望を掴んでほしいな。
征十郎くんには。
本当の希望は、もっと先の方にある
と思うよ
大きな大きな希望が。
その出会えた女性が、きっと
征十郎くんをこれからも導き続けて
くれる筈
それに、子の人生は親の人生の2周目
なんかじゃいし、
親のおもちゃでもない。
自分の人生なんだから、
少し肩の力を抜いてもいいと思うよ」
「
今の言葉、大切にさせてもらうよ。
ありがとう」
征十郎は顔を上げ、微笑んだ。
張り詰めた空気を退かすように、緩やかな風が頬をなぞった。
「ふふふっ!
やっぱり
変わったね
学校始まったばかりの頃は、俺でも
近寄りがたい事もあったのに
今はそんな雰囲気もなく、
神々しくもある…」
「やめてよ そんなんじゃないから
でも、あの頃と比べたら今のほうが
ずっと自分らしく居られてる気がする」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます