第299話

身長169cm。

朽笛高校の1年生。


ジュエルと年は同じ15才。




表情は柔らかく、大きな黒目が白い肌とのコントラストに美しさを際立たせている。


見た目を形容するなら、雰囲気までを含めると子犬っぽい…という人が多いかもしれないが、顔だけ見れば黒目が大きい猫顔で、

陽射しに目を細めた顔は子猫っぽくもあり、猫耳がとても似合いそうだ。


実はイケメンだらけの朽笛高校。

その中にあっても一際目立った存在であろうことは想像に容易い。


ミディアムショートの黒髪が、秋の風になびいてさらさら揺れると、手を振るジュエルを見てにっこりと微笑む。




「久しぶりだね、ジュエルくん


 元気だった?」




彼の名は、黒鎌くろがま 征十郎せいじゅうろう



悪のカリスマとして闇の界隈に名を馳せる黒鎌氏の実子だ。


朽笛高校では1年にして”朱雀”の名を継ぐ実力を誇り、四天王の一角を担っている。


父親に対し強い嫌悪感、殺意を抱いており、9月に発生した暴動では、実の父に引導を渡した1人となった。



「征十郎くん!


 4月ぶりだね? うわぁ、懐かしい」



「あはは、何年も会ってないみたいな

 言い方だね!


 気のせいかもしれないけど、

 表情、優しくなった?」



「まぁ、いろいろあったからねー


 この1、2ヶ月の間に」

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