第211話

ナンバー1

Dr.ドクターユーレギン


 分析結果ヲ展開シマス。


 彼、蛇丸 ジュエルノ能力ハ


 "逃亡エスケープ"



 アラユル拘束、危険カラ逃レル能力チカラ

 有シテイマス。


 今、彼ノチカラデ 融合ノ能力ハ

 解除サレマシタ。



 警告音モ、ソノ能力ノ1ツデショウ。



 ナンバー4デハ 相性ガ悪イデス」




ここでナンバー1の能力”分析アナリシス”が発動。

彼女の能力は対象に触れずとも、目に映るものに対し使用できるようだ。




「なるほど…


 そういう事ですか


 これまでの観察結果とも合致する。



 ほっほほほ  素晴らしい力だ!


 

 しかし、それなら こちらには…」




ナンバー1

「ハイ、ゴ想定ノ通リ

 コチラニハ ナンバー7ガ居マス


 彼ニハウッテツケノ相手デス」





ナンバー4という男がユーレギンの脇に

戻り、代わりに別の男が動き出した。




ナンバー7

「逃シハシナイ…


     何処マデモ 」




歩み寄る男の身長は180cm程あり、

他の者と同様に黒いスーツを着ている。


薄紫色の瞳と、同じく薄紫のショートヘア。


20代後半位の見た目。





ジュエルさん、

 キミの能力が逃亡エスケープなら、


 彼、ナンバー7の能力は“追跡チェイス


 キミにとっては最悪の組合せですねぇ」




『 (逃亡と追跡?


  真逆の能力の場合、

  どっちがどうなっちゃうの??) 』





ユーレギンの言葉に対し、

ジュエルは ふっと笑みをこぼしながら返す。






「へぇ… ケイドロね


 それだったら、

 また逃げ切れるんじゃないかな?


 あのアトラクションみたいに」




ダダッ!!



ジュエルは瞬間的に身体ごと

姿を消し、泉水の手を引きながら

入り口付近まで移動してみせた。

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