第188話
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アトラクションのエリアから抜けると、
2人は再び手を繋ぎ、
肩がコツンと触れ合うほど接近し
自然と目を合わせて会話するように
なっていた。
フレンチシティにやってきた時、
泉水は脳内のメモリを平静維持に
消費していた為、殆ど余裕がない状態
だったが、今の接し方は至って自然だ。
徐々に徐々に、
ぎこちない雰囲気も無くなっていき
周囲から見ても仲睦まじいカップル
という風に認識されているほどに。
あの夜の出来事は、
脳内を悶々とさせるだけではなく、
2人の距離感を縮める効果も絶大だった
ということかもしれない。
(もう
全然 平気だも〜ん!
私も成長したなぁ〜!
…ってのは半分ウソで…
ホントは、
気を抜くと超絶赤面しちゃいそう…)
マスクもしているとはいえ、
明らかにイケメンオーラがダダ漏れだ。
すれ違う女性は二度見、三度見、
四度見、五度見までして
その眉目秀麗な姿を目で追っている。
その様子について
泉水の目にも入ってはいたが
特に気にすることもなく、
ただただ 今の雰囲気を楽しんでいたい、
とだけ思っていた。
…"今しかないかもしれない、
この時を大切にしなければ…"
と、頭のどこかで直感していたから
だろうか。
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